葬式(おくりとも言う)昭和四十四年頃迄は、人が死去すると列をして葬式が行われた。そして、お寺さんへのお布施の多少によって本駕龍と半駕龍とがあった。本駕龍とは正装(紋付羽織袴)した人が、お手振りと数人の坊主迎えにお寺へ行く。そして和尚(葬式の導師)さんを駕龍に乗せる。そして二人か四人位で担ぐ。それへ大傘。道具(明鉢・太鼓・袈裟)靴箱等を持って迎えて来る。(素封家や金持ちの家では、二ヶ寺三ヶ寺のお寺の和尚さんにの来てもらう)そして、喪家で読経をして、前日来親類の方々と相談して作った役付の順序が、近所の手伝いさんの帳方より読み上げられて葬列を作り、出発するのです。先頭はお手振り駕龍に乗った導師等坊さん迎え方、代師講観音講の旗花輪立生花以下親類の方。四本旗造花(親類の子供や近所の子供十人に十人で持って、学校用ノートやキャラメルを配る)紙花(二) 団子(二) ローソク(二) 天茶(一) 湯茶(一) 杖(一) 鍬(一) 仏飯(一) 位牌(一) 輕目(二) 天蓋更に役付の方々に、又は一部に警固をつく家もある。そして和尚さん小僧さんが葬列に加わり、金・太鼓・明鉢と打つ家もある。又金だけの家もある。これはお寺さんのお布施の多少によった。 半駕龍の葬列には僧侶が加わらない。簡単である。 |
1984年発行の、『ふるさと上秋津 ー古老は語る−』を、2009年秋津野マルチメディア班がWeb版に復刻いたしました。
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