夏の一斉大掃除

 古くから毎年、梅雨明け七月頃になると、村役場より各自の用係さんを通じ、夏の大掃除の一斉施行を通達される。各戸は指定日を中心に、好天候の日を選び、一家総動員で家財道具を屋外に出し、戸障子もはずし内外天井床下迄スス払い、拭き掃除し、風を通し、日光を当て行うのである。指定日を経過すると、村役場吏員駐在巡査が正服で、その検査に全村洩れなく廻り「夏期清潔法施行済証」の巡査捺印の証明書を渡し、各戸はそれを入口に貼って置く。その検査に合格しなければ再掃除を命ぜられた。

 此の法は終戦後は中止、各人の自主的になる。



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1984年発行の、『ふるさと上秋津 ー古老は語る−』を、2009年秋津野マルチメディア班がWeb版に復刻いたしました。

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