小玉岩(こたまのいわ)(信仰すれば乳が出ると伝えたり)右手の上に見ゆるは、有名なる小玉の岩にして、戦国乱世の秘密を蔵する岩穴は、長瀬の八幡川原に通ずると、言わる。 父君庄司は敗れしかと、穴の中にも居たまらず、顔出す小玉姫の胸の中、察しやるさえ涙なり。 小玉岩の上方に知名に残る「緋月僧」は、口にも言えぬことあり、ある僧が月をうらめる相に、似たり。 (雲表 記) 立札に左の文の文字を書く 「村山は五種木の他に、桜を伐ってはなりません。しんどとも言わざりけり、小玉姫おもえば、何のひと辛抱かな。火の用心、マッチすりかえす煙草のあくを、消したつもりで、ほぼが立ち。」 |
1984年発行の、『ふるさと上秋津 ー古老は語る−』を、2009年秋津野マルチメディア班がWeb版に復刻いたしました。
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